多くの日本の住宅メーカーではよく「サイディング」が使われていますが、
専門用語で実はよく知らないという方も多いのでは？今更聞けない「サイディング」ご紹介します。

■そもそもサイディングって何？

外壁仕上げ用の板状外装材のことを総称して「サイディング」と呼びます。
英語のSidingは外壁のことを表しますが、日本では外壁材のことを示すことがほとんどです。

一般的に使われるサイディングは4種類。

◇窯業系(ようぎょうけい)サイディング

セメントに繊維を混ぜたものを圧縮して焼き固めてつくられています。
日本国内では最もポピュラーなサイディング材といえばこれ。
近隣のお家で見かける外壁材も窯業系サイディングの使用率が高いでしょう！

・好きなテイストで選べる

素材を型に入れて形成する窯業系サイディングはラインナップが豊富！
タイルやブロック調。高級感のある雰囲気に仕上げる石柄など。

・費用を抑えながらも品質は安定！

既製品のサイディングを設置するため、品質・施工性ともに安定します。
設置のしやすさから工期も短く、品質と価格のバランスが取れた建築材料として人気があります。

・耐久性と耐火性に優れている

建築基準法でも認められている、耐火性能に優れた窯業系サイディング。
住宅密集地でも採用しやすい素材です。

色褪せなど耐久性にはやや劣ると言われていた窯業系サイディングも、各メーカーから高品質のラインナップが登場しています。

・定期的なメンテナンスが必要な場合も

品質は向上していますが、そもそも窯業系サイディングの材料は水を含みやすい素材でできていて、
表面が防水塗料でコーティングされていることが必須です。
定期的(10年〜を目安)に防水塗装や目地を埋めるコーキングなどのメンテナンスが必要になることも。
※各メーカーの仕様をご確認ください。

◇樹脂サイディング

北米地域では使用頻度が高い樹脂サイディング。

・耐候性・耐久性に優れている

塩化ビニル樹脂が原材料で、耐候性があります。
北米地域で使われているとあって、寒暖差の劣化にも強い！
塩害に遭いやすい海沿いの地域でも重宝します。

表面塗装である窯業系サイディングに対して、樹脂サイディングは顔料を練りこんでいるので
色褪せがしにくいという特徴があります。
さらに窯業系サイディングの約10分の1の軽さで耐震性にも優れています。

・費用が割高に

窯業系サイディングに比べて、日本でのシェア率が低いため価格は割高となります。

◇金属製サイディング

金属製サイディングはガルバリウム鋼板をはじめとする金属板と断熱性のある裏面材で構成されたもの。

・断熱性、耐食性、耐震性に優れている

吸水しないので凍害に遭わず、家を守ってくれます。
一般的に使われる金属サイディングは断熱材と組み合わせたもの。
金属のイメージとは裏腹に断熱性も優秀。
さらに窯業系サイディングと比較しても軽く耐震性に優れています。

・スタイリッシュな外観に

スパン柄と呼ばれる凸凹としたモダンなデザインが人気です。
金属製のシンプルでかっこいい外観に憧れている方も多いのでは？

◇木製サイディング

木製サイディングは無垢の木材を外壁用に表面加工して使用します。

・自然素材の温かさ

木製サイディング自然素材のため、価格は上記のサイディングよりも割高となります。
木は生きた素材のため、防腐加工など施工技術も必要です。
しかし、自然素材の温かさは唯一無二。
外壁にこだわりたい方はトライしてみるのも良いかもしれませんね！

サイディングは塗り壁やタイル・レンガと違い、工場であらかじめ施工しやすいようにつくられています。
工期を短縮できるとともに、費用を抑えられることができるのでこれからも需要は高まるでしょう。
サイディングは種類やテイストも豊富なので、きっと「お気に入り」が見つかりますよ♪