注文住宅を建てるなら、毎日の疲れをいやすバスルームにもこだわりたいですね。
今回は、注文住宅のお風呂をつくる際の失敗例や注意点をご紹介します。「デザインを重視しすぎて使いづらい」「こんな機能をつけておけばよかった」など失敗しないように事前に注意点を確認し快適なお風呂を作りましょう。

１，注文住宅のお風呂にはどんなものがあるの？

● ユニットバス（システムバス）

ユニットバスとは、浴槽や壁、天井、床など全てのパーツをメーカーの工場で組み立てた規格品のお風呂のことで、最もポピュラーなタイプのお風呂です。他の２つに比べ短納期で設置でき、価格も抑えられます。メンテナンスや機能面でも扱い易くなっています。

● ハーフユニットバス

ハーフユニットバスとは、床から浴槽までの下半分が規格品で、残りがオーダーメイドのお風呂のことです。浴槽より高い部分の壁や天井は自由にデザインできるのが特徴です。傾斜天井などお風呂の形状が特殊な場合でも対応可能です。自由にデザインできる部分は防水性や湿気対策が重要になります。

● 造作バス

造作バスとは、全てオーダーメイドでつくったオリジナルのお風呂のことです。デザインを自由に決められるため、露天風呂やバスコート（浴室から続く、囲いのある屋外空間）、檜風呂、大理石の風呂などさまざまなタイプのお風呂に対応できます。すべてがオーダーメイドなので、価格が高くなります。また、手入れや使い勝手を考えた素材選びが重要になります。

２，お風呂を作るときに考慮するポイント

● 手入れのしやすさや機能性

「お洒落なタイルにしたら、目地の掃除が大変・・・」「この素材ってこんなにカビが生えやすいんだ・・・」など、お手入れやメンテナンスで後悔することがあります。お風呂は毎日使用し、こまめなお掃除が必要な場所なので、使いやすさやお手入れのしやすさを配慮することが大切です。
使用する素材によっては、こまめなメンテナンスをしないと早く劣化が進んでしまうものがあります。
例えば、檜など本物の木材はカビが生えやすかったり、塗装仕上げのものは劣化しやすかったり。タイルは見た目はおしゃれですが、目地に汚れやカビが付着しやすくこまめな手入れが必要だったり。こうした素材を使用する際は、特性や手入れの仕方を十分理解した上で取り入れることが重要です。
おしゃれな見た目の素材を選びたいけれど、手入れのしやすさも重視したいという人は、本物に似せてつくられたフェイク素材がお勧めです。

● お風呂の場所や大きさ

「３階建てで部屋からお風呂までの距離が遠い・・・」「広めのお風呂にしたら掃除が大変・・・」などお風呂の場所や大きさで後悔することがあります。間取りを考える際には、リビングダイニングと近い位置にお風呂を配置するなど、生活導線を意識することが大切です。
また、広いお風呂にすると、その分掃除やカビ対策に手間がかかるので、自分に合った広さがどのくらいかを考えましょう。

● これって必要？

「ミラーのうろこってなかなか取れない・・・」「換気扇があるから窓はほとんど開けない・・・」など、よく考えると必要なかったというものがあります。ミラーやシャンプー等を置くテーブルは当然付いているものだとスルーしがちですが、掃除やカビ対策を考えると無いという選択肢も。
また、換気のためには必ずしも窓が必要というわけではありません。換気扇があれば十分換気ができます。窓を作るとその分施工費が上がりますし、防犯対策を考えると窓の有無はよく考える必要があります。
その他に、ミストサウナやテレビなど、せっかくだからと奮発したものの使ったのは最初のうちだけ・・・ということもあるようです。
予算やメンテナンスのしやすさを考慮して本当に必要なものを厳選しましょう。

● あれをつけておけばよかった！

「浴室暖房をつけておけばよかった」「老後を考えると、初めから手すりがあったほうが安心かも・・・」など、後付けすると費用がかさんでしまう為、初めから付けておけばよかったと後悔することがあります。
冬のお風呂場は寒いので、浴室暖房はヒートショック対策としてもあると安心です。また、後付けで手すりを付けると、思いのほかお風呂が狭く感じる事もあるので、老後を見据えて事前に手すりを付けておくことをお勧めします。その他に、ユニットバスの場合は、断熱材パック・魔法びん浴槽が節電対策として人気があります。

まとめ

注文住宅のお風呂は、規格化されたユニットバス以外にも選択肢があり、あれこれこだわりを詰め込みたいところですが、掃除のしやすさ、カビ対策、メンテナンスのしやすさを考慮して、本当に必要なものを厳選しましょう。