チラシやHPを見ていると「建売住宅」「分譲住宅」と書かれている物件をよく目にしますが、建売住宅と分譲住宅を同じ意味だと思っている方が意外と多いのではないでしょうか。
どちらも土地と住宅がセットになって販売されているという意味では同じなのですが、同時に売り出される物件数に違いがあるんです。

１,建売住宅と分譲住宅の違いって？

すでに周りに家が建っている中で、新築住宅が一軒だけ販売されている場合を建売住宅といいます。
一方、分譲住宅は、不動産会社などがまとまった大きな土地を購入し、その土地を分割して同時に複数物件を販売することを言います。分譲住宅では景観が統一されており、大規模な分譲地の場合はスーパーや商業施設、学校といった生活インフラが整備されることもあります。

２,建売住宅の特徴

メリットとしては、好立地な市街地や住宅街で売り出されることが多く、売主側は土地と住宅をセットにして販売し、早く現金化したいと考えている場合も多く、一般的な注文住宅よりもリーズナブルで購入できるケースがあります。
既に建っている物件なので、中をしっかりと確認したうえで購入ができ、購入を決めたらすぐに住めるのでスケジュール調整がしやすいです。

一方、気を付ける点としては、周りに既に家がたっているので周りと異なった外観になります。また、同時期に入居する人がいないので、近隣住人とのコミュニケーションが円滑に進められそうかや地域の特性などを現地に何度か足を運びチェックしておくことをお勧めします。

３,分譲住宅の特徴

メリットとしては、大きくまとまった分譲地となっているので、街並みに統一感があり、周辺設備が整っています。また、同時期に何軒もの住宅を建てるので人件費や建材を安く仕入れることが出来るので比較的安価で購入できる傾向にあります。
そして、同じ価値観を持った人達が集まってくるのでコミュニティが形成されやすくなります。

一方、気を付ける点としては、似たような間取り、外観の住宅が建っていることが多く、個性を出すことはむずかしくなります。また、大きな土地となると駅や市街地から遠い場所にあることが多いので、生活インフラが整っているか、分譲に合わせて整備される場合は、入居時にはそうした設備が完成しているのかなどを事前にチェックする必要があります。

４,それぞれどんな人が向いているの？

建売住宅、分譲住宅どちらも仕様が決まっている、あるいはすでに建っているので、デザイン性に特にこだわりがなく予算を抑えたい方にお勧めです。

〇 建売住宅に向いている人
・社宅の退去時期が決まっている、子供の入学に合わせて入居したいなど、入居希望時期が決まっている人や、比較的短納期で入居したい人
・市街地や駅近住宅街の好立地を希望している人

〇 分譲住宅に向いている人
・周囲と似たようなデザインでも抵抗がない人
・同世代や家族構成の近い人たちとの新しいコニュニティの形成に抵抗がない人
・郊外の新興住宅に住むことにも抵抗を感じない人

住宅に色々なこだわりがある人は、注文住宅や条件付き土地を選ぶという選択肢もあります。ご自身が予算、デザイン、立地などどこに重点を置くかで選ぶ物件が違ってきます。
住宅購入を考えるのならば、まずは、ご自身のやりたいこと、欲しいものを書き出してみて優先順位を付けることをおすすめします。