家づくりは、毎日だけでなく"もしも"にも備えること災害のあとも「暮らしを支えてくれる家」

災害への備えというと、非常食や飲料水、防災バッグなどを準備することを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

もちろん、必要なものをあらかじめ用意しておくことは大切です。
しかし、住まいという視点から考えると、「災害が起きた瞬間」だけではなく、そのあと家族がどのように生活するのかまで考えておくことも大切な備えです。

大きな地震が発生すると、停電や断水などによって、普段当たり前に使っている電気や水が使えなくなることも考えられます。
また、一度大きな揺れがおさまっても、その後に余震が続くことがあります。

そんな時、自宅で安全に過ごすことができ、必要最低限の電気や生活用品を確保できれば、家族にとって大きな安心につながります。

例えば、毎日の暮らしの中にもできる備えがあります。

 ● いつも使う日用品を少し多めにストックしておく
 ● 飲料水や生活用水を備蓄できる場所をつくる
 ● 停電時にも使える電源を確保しておく
 ● 家の中をすっきりと整え、安全に移動できる動線をつくる
 ● 必要なものの収納場所を家族で共有しておく

こうした工夫は、防災のためだけに特別なものを用意するという考え方ではありません。

普段は快適に暮らせて、もしもの時には家族を支えてくれる。

そんな住まいなら、防災を無理なく日常の中に取り入れることができます。

家族が心地よく過ごせる毎日と、電気や水などのライフラインが止まった時にも落ち着いて過ごせる安心。その両方を考えた住まいづくりについて考えてみましょう。

災害のあとも「暮らしを支えてくれる家」

数日を過ごすための備蓄スペース


非常食や飲料水、ティッシュやトイレットペーパーなどの日用品。
「備えておいた方がいい」と分かっていても、量が増えるほど困るのが収納場所です。

災害によって物流が止まったり、店舗へ買い物に行くことが難しくなった場合、自宅にある食品や日用品を使いながら過ごすことになります。

だからこそ、家づくりの段階から考えておきたいのが、家族が数日間過ごすための備蓄を、無理なく収納できるスペースです。

例えば、こんなものをまとめて備えておくことができます。

 ● 飲料水
 ● レトルト食品や缶詰などの非常食
 ● 普段食べている食品のストック
 ● トイレットペーパーやティッシュ
 ● 簡易トイレ
 ● 衛生用品
 ● カセットコンロやガスボンベ
 ● 懐中電灯やランタン
 ● モバイルバッテリー

キッチンの近くにパントリーがあれば、普段使う食品と一緒に非常食や飲料水を管理しやすくなります。

また、「防災用品専用」として奥深くにしまい込むのではなく、日頃から食べたり使ったりするものを少し多めにストックし、使った分だけ買い足していく方法なら、暮らしの中で自然に備えを続けることができます。
飲料水だけでなく、断水時に使う生活用水についても、どこに、どのように保管するのかをあらかじめ考えておくと安心です。

収納計画は、単にものを隠して家をすっきり見せるためだけのものではありません。

必要なものを、必要な時に、すぐ取り出せる。

それも暮らしやすい家に欠かせないポイントです。

日常のストックと、もしものための備蓄をひとつの収納計画として考えることで、普段の使いやすさと、非常時への備えを無理なく両立できます。

停電しても、太陽の光を暮らしの力に


災害によって停電すると、照明だけでなく、スマートフォンの充電やさまざまな電化製品も通常どおり使うことができなくなります。

普段は当たり前に使っている電気ですが、いざ使えなくなると、私たちの暮らしがどれほど電気に支えられているのかを実感することになります。

そこで心強い存在になるのが、太陽光発電です。

こちらの住まいには太陽光発電設備があり、普段使っているコンセントとは別に、停電時に利用できる自立運転用コンセントが設けられています。

停電して電力会社からの電気が供給されていない時でも、太陽光で発電できている時間帯や条件の範囲で、太陽光によってつくられた電気を非常用コンセントから使用することができます。

例えば、

 ● スマートフォンを充電する
 ● モバイルバッテリーを充電する
 ● 必要な小型家電を使う
 ● 情報収集のための機器の電源を確保する

など、災害後の生活に必要な電気を確保する助けになります。
もちろん、普段とまったく同じように電気を使えるということではありません。
それでも、停電している中で「自宅で電気をつくることができる」という安心感は大きなものです。
また、非常用コンセントの場所や使い方は、家族みんなが知っておくことも大切です。

「もし停電したら、ここから電気が使える」

ということを日頃から共有しておけば、いざという時にも落ち着いて行動しやすくなります。

太陽光発電は、普段は暮らしに使う電気をつくり、もしもの時には家族の生活を支えてくれる設備にもなります。

毎日の省エネだけではなく、災害時の安心にもつながる。

そんな視点から太陽光発電を考えてみるのも、これからの家づくりでは大切なのではないでしょうか。

大きな揺れの“その後”まで考える


地震への備えを考える時、どうしても最初の大きな揺れに目が向きがちです。

しかし、地震は一度揺れて終わるとは限りません。大きな地震のあとには余震が続くこともあり、家族が自宅で過ごすのであれば、その後も安心して暮らせる住まいであることが重要になります。

だからこそ家づくりでは、一度の揺れだけではなく、繰り返す揺れも意識して住まいの耐震性を考えることが大切です。

そして、建物そのものの強さに加えて、室内の安全も考えておきたいところです。

例えば、

 ● 背の高い家具が倒れにくい配置を考える
 ● 家具で出入口を塞がないようにする
 ● 廊下や避難経路にものを置かない
 ● 寝室では倒れてくる可能性のある家具の位置を見直す
 ● 夜間でも安全に移動できるよう足元を整えておく

など、普段の家具配置や収納も災害時の安全につながっています。

こうした工夫は、防災のためだけに行うものではありません。

廊下にものがなければ普段から歩きやすく、掃除もしやすい。収納場所がきちんと決まっていれば、必要なものを探す時間も減らすことができます。

つまり、「暮らしやすい家」と「災害に備えた家」は、まったく別のものではないということです。

地震に備えた住まいの性能。
停電時にも役立つ太陽光発電。
数日分の食品や水、日用品を備えられる収納。
安全に移動できる間取りや家具配置。

それぞれを別々に考えるのではなく、ひとつの「暮らし」として計画することで、毎日の快適さと、もしもの時の安心を両立できます。

災害が起こらないことが一番です。
それでも、もしもの時に、

「この家なら大丈夫」

と思える場所があること。

毎日を心地よく過ごしながら、災害のあとも家族の暮らしを支えてくれる。
そんな住まいづくりを考えてみてはいかがでしょうか。

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